金正恩氏が労働党中央委員会で
食糧危機克服の「特別命令」
6月15日~18日に朝鮮労働党中央委員会第8期第3回総会が開かれた。
北朝鮮では、朝鮮労働党が国家の政策を指導することになっており、中央委員会総会は、5年に1度の大会に次ぐ重要な意思決定機関だが、半年のうちに3回目となるハイペースの開催だ。
しかも金正恩総書記が、食糧危機克服の「特別命令」を出したと報じられた。
北朝鮮の食糧事情は金正恩総書記が言及しなければいけないほど深刻な事態となっているのか。
この問いに対する答えは、イエスでもあり、ノーでもある。
15日の第3回総会の冒頭に、金正恩総書記は困難な状況の中でも、今年の上半期(1~6月)の工業総生産額が計画比44%増、昨年同期比25%増となった成果を強調する一方で、農業部門では、昨年の台風被害のため穀物生産計画が未達成で、食糧状況が困難な状況になっていることに言及した。