米民主党、選挙投票制限の緩和へ圧力強めるPhoto:Drew Angerer/gettyimages

【フィラデルフィア(米国)】ジョー・バイデン米大統領は13日の演説の中で、共和党が支配する州で選挙時の投票規則を厳格化する動きがあることを批判し、投票を容易にするための法案を支持するよう、連邦議会に呼びかけた。この法案は連邦議会で審議が難航しており、バイデン氏は民主党員の一部や活動家から、共和党主導の州法改正の抑制に向けたさらなる努力を求められている。

 バイデン氏は、一部の州での投票規則厳格化に向けた法律改正の動きについて、かつて黒人の投票を妨げた一連のジム・クロウ法(19世紀に制定された人種隔離法で1964年に廃止)と似通った、非民主主義的なものだと見方を示した。バイデン氏はまた、民主党が提案している投票を容易にするための法案に、上院で共和党が反対していることを批判した。

 バイデン氏は「ここではっきりと言っておきたい。現在米国では、ある攻撃が進行している。それは、投票権と公正で自由な選挙を制限し、破壊しようとする試みだ。民主主義、自由、米国民としてのあるべき姿に対する攻撃だ」と語った。

 バイデン氏は、演台にこぶしを打ち付けながら「われわれは行動を迫られている」と語り、歴史博物館「国立憲法センター」で行った演説を締めくくった。