ミャンマーで新型コロナウイルスの感染者が急増している。患者が病院で治療を受けられず、火葬場に遺体があふれている様子は近隣国のインドやインドネシアをほうふつとさせるが、事態はミャンマーのほうがより深刻だと専門家は警告している。現地の医療関係者によると、もともと脆弱(ぜいじゃく)だったミャンマーの医療体制は2月の軍事クーデターの影響で大きな打撃を受けた。コロナ対応を主導していた政府関係者は刑務所に入れられ、不服従運動に参加する医師や看護師は、政権下にある病院での勤務や軍部が提供したワクチンの接種を拒否している。同時に、クーデターによる混乱でコロナ感染が広がりやすい環境が生まれた。すし詰め状態の刑務所ではコロナが検出されている。
ミャンマー、コロナで医療危機 クーデターの影響大きく
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