米製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチン特需は、まだ減速の兆しを見せていない。しかし、28日に発表された4-6月期(第2四半期)決算は、そうした事態に対する「予防接種」を投資家が受けていることを示唆している。ファイザーは、今年のワクチン売上高見通しを前回の260億ドルから335億ドルに引き上げた。それに伴い、今年の1株当たり利益見通しも従来の約3.60ドルから約4ドルに上方修正した。各国政府と追加契約を締結すれば、見通しはさらに上向く可能性もある。ファイザー株は午前中の取引でわずかに上昇し、年初来で約16%高となっている。この売上高は、これまでの単一製品の年間記録を大きく上回るものの、ウォール街にとってワクチンの評価は厄介だ。結局のところ、コロナのパンデミック(世界的大流行)状態がいつまで続くのかや、規制当局がワクチン接種者への追加接種を許可するかどうかは、誰にも分からない。製薬銘柄の投資家は通常、経常的でないキャッシュフローについては、それがどんなに巨額であっても評価しない。
ファイザーの好業績、「追加接種」は不要
コロナワクチンの売り上げ依然好調、さらに他の事業も良好
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