ESG(環境・社会・ガバナンス)投資は、ここ数年で大きな進歩を遂げた。ESGの評価基準に従って企業やその他の資産を選別する持続可能(サステナブル)な投資戦略は、以前はニッチな分野だったが、今やかつてないほど資金を引き寄せている。米国でサステナブル投資を推進するUS SIF財団の最新データによると、2019年末時点で約17兆1000億ドル(約1880兆円)が、何らかのサステナブル投資戦略を用いて、あるいはESG問題で株主決議を求める機関によって運用されていた。これは米国のプロが運用する全資産のおよそ3分の1に相当し、2年前に比べて42%増加したという。一方、モーニングスターの報告書によると、今年1-3月期には、ESGによる選別やその他のサステナブル投資戦略を採用したミューチュアルファンドや上場投資信託(ETF)に純額ベースで215億ドルが流入。これは過去最高であり、前年同期の純流入額のほぼ2倍に達したという。