米国の民間経済は素晴らしい機械だ。放っておけば、自力で成長する道を見つける。新型コロナウイルスの大流行や政府のロックダウン(都市封鎖)措置が重荷となったこの1年もやはり米経済は成長し続けた。29日に発表された4-6月期の米国内総生産(GDP)で改めてそれが浮き彫りになった。米GDP成長率は年率換算で6.5%となり、多くのエコノミストが予想した8.4%には届かなかったが、それでもコロナ前のピークを上回る22兆7200億ドルにGDPを押し上げるのに十分だった。2020年4月にわずか2カ月間の景気後退を脱して以降、V字回復を実現した。経済成長の大半は、サービス部門を中心とする個人消費がけん引した。最も抵抗していた政治家たちもついにロックダウンを解除したおかげだ。消費は1-3月期の11.4%増に続き、4-6月期は11.8%増加した。旅行や外食、非耐久消費財に対する支出は、景気回復の最も達成しやすい成果だ。昨年は消費の機会が乏しかったのに加え、異例の規模の政府給付金があり、記録的な貯蓄率を達成した。4-6月期には財布のひもが緩み、それが10.9%に半減した。
【社説】米景気回復にともる警告サイン
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