【ブリュッセル】米国をはじめ北大西洋条約機構(NATO)加盟国は「気候変動」という新たな敵にも照準を定めつつある。だが、エネルギー大量消費の典型である軍から、意外にもグリーン戦略への支持者が登場している。音を出さない電動車両には大きな利点があるというのだ。  NATOは6月に開催した首脳会議で、気候変動対策の強化を掲げるジョー・バイデン米大統領の意向を反映し、地球温暖化は「われわれの時代において最も決定的な試練の1つ」だと宣言。NATO加盟30カ国は、各国の軍ではなくNATO全体として排出量削減の目標を設定することで合意した。