大きな人気を誇る株取引アプリを手掛ける米ロビンフッド・マーケッツの新規株式公開(IPO)は、2021年に最も話題を集めたIPOの一つというだけではない。個人投資家に対する昔からの売り文句――ブローカーの株を買うことで、ブローカーの富の分け前にあずかろう――の最新の実例でもある。ごくまれに、そのような売り口上が大きな利益をもたらした例もある。だがむしろ、持ち金を半分ほどつかんで火をつけてしまった方が、自分のためになることが多い。ロビンフッドは手数料無料の取引を提供する最初の証券会社ではない。投資を「民主化」しようとしたり、自社の一部を顧客に販売したりする最初の証券会社でもない。1971年6月23日、証券会社メリルリンチ・ピアース・フェナー・アンド・スミスがニューヨーク証券取引所(NYSE)で初めて個人投資家向けに株式を公開した会社となった。
ロビンフッドが売るもの、投資家は買うべきか
過去の証券会社IPO、痛い目に遭った投資家がほとんど
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