新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」の感染が拡大し、世界中を不安と混乱に陥れている。しかし、われながら「強気」の意見とは思うものの、本稿で述べる三つの理由から、日本株投資に悲観的になる必要はないと考えている。その理由を解説する。(経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)
日米の株価で明暗
それでも日本株に「強気」な理由
日本の株価がさえない。今年の2月下旬には日本の日経平均株価が3万円に乗せて、一足先に「3万」を達成して3万1000ドル台にある米株式市場のダウ工業株30種平均(NYダウ)の数字を追っていた。
ところが、今週の月曜日の株価で見ると、NYダウが3万5273ドルと3万5000ドルの大台に乗って史上最高値近辺にあるのに対して、日経平均は2万7523円と低迷している。
ちなみに株式の時価総額を見ると、世界の時価総額が約1.27京円(116兆ドル、8月13日)であるのに対して、8月16日の東京証券取引所第1部上場企業の合計時価総額は約714兆円。世界市場における日本市場の比率は5.6%に過ぎない。