定年まで働くなんて無理……ならば、生涯賃金2億円を株式投資で稼いでしまおう! そう決意した入社3年目、知識ゼロの状態から株式投資をスタートした『割安成長株で2億円 実践テクニック100』の著者・現役サラリーマン投資家の弐億貯男氏。年間平均利回り30%で資産を増やし、当初の計画を前倒しで2億円達成! 現在も資産を増やしている。忙しいサラリーマンでも真似できる「100の実践ノウハウ」を徹底伝授!

株式投資 サラリーマンPhoto: Adobe Stock

大事なのは勝率ではなく
売買のタイミング

株式投資を始めた頃、私はひそかに次のように考えていました。

「ある株を買った場合、株価は上がるか下がるかの2択だから、株価が上がる確率(勝率)は50%。だから、割高の銘柄を買わずに、業績が良い銘柄だけに絞って買えば、勝率を50%以上に上げることができる。それが株式投資で儲けるためのポイントだ!」

投資経験を重ねたいま考えると、非常に安易な考えでした……。

大切なのは勝率ではなく、売買のタイミングだということがわかったからです。

仮に、ある期間に保有銘柄の株価が下がって損切りした回数が3回、株価が上がって利益確定した回数が7回だったとします。

勝率は70%です。

勝率70%なら儲かりそうに思えますが、損切りの金額と利益確定の金額によっては真逆の結果になることだってあるのです。

損切りした回数が3回でも、損切りした合計金額が100万円だったとします。

また、利益確定した回数が7回あったとしても、利益確定の合計金額が80万円だったとします。

すると、(損切り100万円)+(利益確定80万円)=マイナス20万円となり、儲かるどころか、20万円の損失を被ったことになります。

逆に損切り7回、利益確定3回で、勝率30%だったとしても、両者の金額次第では利益が生み出せます。

損切りの合計金額が80万円、利益確定の合計金額が100万円だとすると、(損切り80万円)+(利益確定100万円)=プラス20万円となり、20万円の利益が得られます。

株式投資で儲けを出して資産を増やしていくためには、損切りの金額を最小限に抑え、利益確定の金額を最大化する「損小利大」を目指します。

そのためには、損切りはできるだけ早く、利益確定はできるだけ遅くすることが基本です。