商品価格を決定する三大要因
「マクロ」「特殊」「投機・投資」

 今回の銅価格が下落した背景を探る前に、銅を含む商品の価格が決定する仕組みについて整理しておきたい。

 銅をはじめとするドル建ての商品は、おおむね3つの要因で価格が決まる。現物の需要や供給、金融政策などの「マクロ要因」、天災や障害などの突発事象によって発生する「特殊要因」、それらを考慮して売買動向が左右される「投機・投資要因」の3つである。

 市場は、「実需家」と「投機・投資家」の2種類の市場参加者によって構成されている。

 弊社の定義では、銅を加工して別の物を製造する、ないしはそのために現物を生産する、あるいはその両者のために物流を担う市場参加者を「実需家」、現物の銅をその他の製品に加工することなく、同じ形状のまま値上がり・値下がり目的で保有している市場参加者のことを「投機・投資家」と整理している。

 投機・投資家の市場への参入と影響の仕方は、商品によって異なる。

 投機目的の市場参加者は通常、売るべき現物を保有していないため、基本的には買いから入ることが多い。金ETF(上場投資信託)などの現物を担保とする投資商品の場合、ETFの購入と共に現物を担保として確保するため、投機資金の動向が現物の需給にも影響を与える。

 一方、先物への投資や先物に投資するETFへの投資の場合、仮に先物市場で買いを入れたとしても現物保有が目的ではないため、現物の需給には影響が及ばない。そのため、前者は明確に需給バランスに影響を及ぼすが、後者の場合は現物の需給には直接影響を及ぼさない。

 投機取引が現物需給に影響を及ぼす代表例が、貴金属だ。その他の商品は、基本的に現物需給に大きな変化を及ぼさないと整理できる。

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銅価格が下落したきっかけとは

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