「仕事運」「金運」「恋愛運」「健康運」ほか、「21のご利益」の組み合わせからあなたの願いが叶う神様が見つかるかも! 八百万(やおよろず)の神様から100項目にわたって紹介する新刊『最強の神様100』には、古代から現代まで、めちゃくちゃ力のある神様が登場します。最強クラスの神様なので、ご利益も多種多様。さぁ、本を開けば、あなたが気になる神様がいるはず。それが今、必要としている神様かもしれません。

日本資本主義の父・渋沢栄一が信仰していた神様は?Photo: Adobe Stock

渋沢栄一が氏子だった三種の神器「八咫鏡」の制作神

日本資本主義の父・渋沢栄一が信仰していた神様は?イシコリドメ
イラスト/朝倉千夏

 2021年の大河ドラマ「青天を衝け」の主人公で、2024年に新1万円札の顔になる渋沢栄一は今最も注目の人物でしょう。その渋沢が近所に50年以上住んで長く信仰した神社が、東京都北区の七社(ななしゃ)神社で、この七社神社の神の一柱がイシコリドメです(古事記:伊斯許理度売、日本書紀:石凝姥など)。

 イシコリドメは神様の世界では鏡職人です。天岩戸神話では、アマテラスを岩戸から誘い出した八咫鏡を制作しました。八咫の意味は「大きい」で、でかい鏡のことですね。ただの鏡ではなく、天皇の証である三種の神器のひとつで、伊勢神宮内宮にあるアマテラスのご神体です。八咫鏡に先立ってつくった日像鏡(ひがたのかがみ)・日矛鏡(ひぼこのかがみ)は、和歌山市の日前(ひのくま)神宮・國懸(くにかかす)神宮にあり、日像鏡は日前神宮の、日矛鏡は國懸神宮のご神体となっています。

 ご神体は神様が降臨する物で、神社ではご神体の多くが鏡です。神社で特に重視されるだけあって、イシコリドメの鏡のご利益はしっかりあり(だって三種の神器ですよ!)、「荒れた感情を落ち着かせて心穏やかに生きる」「偏見や思い込みを薄くし正しく物事を見る」「脳を活性化させる」などです。これらが可能なら、大体の物事はうまくいきますよね。

 渋沢栄一は実業家として約500の会社を設立し、約600の社会公共事業に関わりました。結果、現在のみずほ銀行、東京海上日動火災、大日本印刷、東京証券取引所ほか、誰もが知る企業・団体を数多く生み出しました。これだけ多くの企業・団体を成功させる人は、もう現れないでしょう。

 イシコリドメを祭る神社は少ないですが、鏡がご神体の神社すべてにイシコリドメは関わっています。いわば神様界の裏方で、裏方なくして、表舞台の人たちの活躍はありません。主役で目立つことよりも、裏方で力を発揮したい人は、特にイシコリドメのご利益をいただいてください。

【主なご利益】技芸上達、心身健全、仕事開運

【こんな人にオススメ!】
人のために尽くしたい人。裏方稼業で邁進している人