アフガニスタンの反政府勢力タリバンが同国の権力を奪還した先週、米海兵隊の2万5000人は米海軍とともに、西太平洋の島々を奪取し支配下に置くことを想定した訓練を行っていた。数十隻の艦船、潜水艦が参加し、日本の自衛隊や英国、オーストラリアの兵士も加わった冷戦後で最大級のこの共同軍事演習は、20年前にアフガン戦争を開始してから米軍の関心がどれほど大きく変化したかを示している。この演習は、中国の領土・領海拡大の野望をけん制することが目的だが、それと同時に、アフガンの首都カブール陥落後に米国の軍事的コミットメントの強さへの疑問が生じる中で、世界における米国の確固たるプレゼンスを同盟諸国に印象付けたいという思いが色濃く反映されていた。
対中政策さらに注力へ、アフガン撤退後の米国
冷戦後最大級の共同軍事演習、西大西洋で同盟国への軍事的コミットメントを再確認
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