イスラム主義組織タリバンが掌握したアフガニスタンの首都カブールで20日、国外脱出を目指して空港に向かう群衆を抑えるため兵士が催涙ガスを使用した。西側の当局者によると、群衆を排除するために空に向かって発砲する兵士もいた。空港では米軍に加え、アフガン政府軍や、英国など西側諸国の軍も警備に当たっており、発砲したのが米兵かどうかは不明。一方、ジョー・バイデン米大統領は20日午後のテレビ演説で、米国人がタリバンの検問所を超えて空港に到着することができるよう、「あらゆる機会」を検討していると述べた。また、米国市民やアフガン人協力者をカブールから退避させる取り組みは前進しているとも語った。米軍は催涙ガスの使用や発砲についてはコメントしなかった。中東とアフガニスタンの米軍を統括する中央軍は「治安状況は依然として流動的」とした上で、空港の安全確保やと航空管制に力を注いでいるとした。