ベン・デュガン氏は昨年9月のある日、米サンフランシスコのテンダーロイン地区で地味なセダンに乗り、ドラッグストア大手CVSヘルスの店舗が窃盗に入られるのを待っていた。1人の男が店に入るのを目で追い、1000ドル(約11万円)以上のアレルギー薬をゴミ袋に詰めて出て行き、近くの他の2店舗で同様のことをした後、待ち構えていたバンに積み込むのを見守っていた。デュガン氏は当時の様子をこう振り返った。標的は、ありふれた万引犯ではなかった。CVSが数週間にわたって監視していた「ブースター」と呼ばれる組織的なプロ犯罪ネットワークの一員だった。カリフォルニア北部の数十店舗から5年間で約5000万ドルの商品を盗んだのはこの一団だと同社はみている。CVSヘルスのトップ調査員であるデュガン氏の仕事は、彼らを阻止することだ。
盗品のネット転売が急増、米小売店が対策に本腰
プロ窃盗集団、最大販路の一つはアマゾン 被害総額は年間450億ドルにも
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