アフガニスタンの治安情勢が悪化していた今年6月、ジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は米軍撤退計画の性急さに疑問を示し始めた。米国防総省は駐留米軍のリスクを最小化するため、7月上旬までに兵士の大半を撤退させ、バグラム空軍基地を閉鎖する計画を立てていた。米当局者らによれば、政策調整を任務とするサリバン氏は、カブールの在アフガン米大使館員の多さや、新たに得られた機密情報がアフガン政府の弱体化を示唆していることを踏まえ、バグラム基地をこれほど早く閉鎖するのは賢明ではないのではないかと疑問を呈した。バグラム空軍基地の閉鎖プロセスが後戻りできない段階に近づく中で、米軍は6月18日、閉鎖への動きを中断した。駐留米軍にとって最も重要な空軍基地の閉鎖による影響をホワイトハウスが検討できるようにするためだった。ジョー・バイデン大統領は6月22日、同基地を7月2日に閉鎖し、わずかな兵力だけを残す計画を承認した。