多くのスタートアップ企業がクラウドファンディングのおかげで創造的なアイデアを革新的な製品へと変えてきた。だが、クラウドファンディングを始めたものの、成功しなかった割合は結構高い。例えば、大手クラウドファンディングサイト「キックスターター」では、終了したプロジェクトの約61%が失敗だったという。ではどうすれば、成功率を高められるだろうか。第一に、次のような社会通念は無視することだ。製品開発を十分進め、生産を待つ段階にほぼ到達するまで、起業家はクラウドファンディングを始めてはいけない。そうではなく、起業家は製品の開発段階から資金集めを開始し、支援者を巻き込んで当初の設計を改善していくべきだ。これは筆者および、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のシディカ・カンドガン、ビラル・ゴクピナール、エルシン・コルペオグルの各氏、エラスムス・ロッテルダム大学のフィリップ・コルネリウス氏による共同研究から得た結論だ。