欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は9日、緩和政策を当面維持する考えを示唆した。背景には、新型コロナウイルス感染が世界的に再拡大していることに加え、米中両国で米連邦準備制度理事会(FRB)も慎重姿勢を強める要因となった景気減速の兆しが出ていることがある。ECBは同日開催した理事会で、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)に基づく資産購入ペースをやや落とす意向を明らかにした。同中銀は過去数四半期に、資産購入ペースを加速させていた。ECBは理事会を受けた発表文で「理事会は金融情勢とインフレ見通しの共同評価に基づき、PEPPに基づく資産購入ペースを過去2四半期よりやや落としても好ましい金融情勢が維持され得ると判断した」と述べた。
ECB総裁、緩和姿勢を強調 債券購入は減額
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