企業間の競争と消費者にとって現代の最大の脅威は、大企業と大きな政府の結託だ。ATTが競合するTモバイルの事業を妨害するよう米連邦通信委員会(FCC)に求めているのが、その好例である。ATTは先週、今後の政府による無線周波数帯の競売について、通信事業者が獲得できるミッドバンド周波数帯(中間周波数帯)の量に制限を設けるようFCCに要請した。同社は、一定の地理的範囲において通信事業者がこの重要な周波数帯の3分の1以上を確保する場合、政府の許可を条件とするよう求めている。簡単に説明すると、ミリ波周波数帯は人口密集地には適しているが、長距離通信や建物の透過は苦手だ。ローバンド周波数帯(低周波数帯)は、郊外の広い地域のカバーにはより適しているが、情報の伝達速度や伝達量の面では劣る。ミッドバンドは、5G(第5世代)通信サービスを大都市圏全体に提供する上で、スピード・カバー範囲・透過性の面でバランスが取れている。
【社説】米大企業と大きな政府
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