米連邦準備制度理事会(FRB)当局者は11月からの金融緩和政策の縮小へ向け、次の会合で合意形成を目指そうとしている。当局者の多くは最近のインタビューや講演で、月額1200億ドル(約13兆円)の米国債と住宅ローン担保証券の購入について、年内に縮小(テーパリング)を開始する可能性があると述べている。9月21・22日に開催される会合でそれが打ち出される可能性は低いものの、ジェローム・パウエル議長はその次の会合(11月2・3日)で着手する可能性が高いことを示唆するために、9月の会合を利用するかもしれない。現在検討中の計画では、来年半ばまでに資産購入を終了できるペースで買い入れを縮小する可能性がある。パウエル氏は最近の講演で、「経済がおおむね想定通りの進展を遂げれば、年内に資産購入ペースを減速させ始めることが適切となり得る」と7月の会合で考えていたことを明らかにした。パウエル氏に強く同調するニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ総裁も、8日のバーチャル会合でほぼ同一の発言をしている。