【社説】中国の不動産バブルははじけたのかPhoto:Barcroft Media/gettyimages

 中国の習近平国家主席は次の課題として、経済面でこれまでで最も難しい離れ業に挑戦しようとしている。それは経済の崩壊を避けながら不動産バブルに穴を開けることだ。

 危険を感じ取るには、不動産大手の中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ・グループ)の状況を見てみるのがいいだろう。深圳市に本社を構え香港市場に上場している同社は、中国最大級の不動産開発業者だ。同社の負債総額は3000億ドル(約32兆9000億円)前後に上る。このケタ数はタイプミスではない。同社は債務の返済方法が分からないようで、返済計画を作成するため外部のアドバイザーを招き入れている。