ドイツでは総選挙が済み、各政党が次期政権樹立へ向けた交渉を開始した。そのプロセスは数カ月に及ぶ可能性があり、アンゲラ・メルケル首相の後継者を決める立場にあるのは比較的小さい2つの政党だ。26日の選挙では、中道左派の社会民主党(SPD)が第一党となり、緑の党も大きく躍進。ドイツ政治の左傾化が進んだ。だが、SPDと緑の党を合わせても政権を樹立するのに十分な議席数は得られず、市場開放を掲げる自由民主党(FDP)を第3の連立パートナーとして取り込む必要がある。そうなれば政権の優先課題がぼやけることは避けられない。議席数で見れば、異なる連立も可能だ。選挙で敗れた保守政党が加わる組み合わせも考えられ、話し合いは複雑になる。