米大手企業の手元資金が記録的な水準に積み上がっている。ただ保有していてもリターンはほぼ皆無で、使い道も尽きつつある。  そこで目をつけたのが商業用不動産だ。  先週には、アルファベット傘下のグーグルがニューヨーク市マンハッタンのオフィスビルを21億ドル(約2300億円)で購入すると発表するなど、新型コロナウイルス禍が始まって以降、大手企業による巨額の不動産購入が相次いでいる。アマゾン・ドット・コムは昨年、老舗百貨店ロード・アンド・テーラーの旗艦店があったマンハッタンビルを9億7800万ドルで購入。