米連邦準備制度理事会(FRB)がついに住宅ローン担保証券の購入を徐々に縮小させる計画であることから、投資家や住宅購入者は住宅ローン金利の大幅な変動を予想しているかもしれない。だが、住宅ローンビジネスの全てがそうであるように、物事はそれほど単純ではない。借り手が支払う金額は、購入する住宅によって異なる。ただ、基準金利以外に住宅ローン金利の方向性に影響を与える要因はいくつかある。中でも大きいのは、住宅ローンを投資家向けにパッケージ化した債券の利回りと、その債券に住宅ローンを売却することで得られる潜在的な利益の二つだ。少なくとも当面は、この二つの力が逆方向に作用するようになるかもしれない。そのため、住宅ローン金利は比較的安定する可能性がある。連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の週次調査によると、30年固定型住宅ローンの平均金利は7-9月期(第3四半期)の初めから終わりまでほとんど変化がなく、3%前後となっていた。連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)のエコノミストは現在、金利が年末まで同程度の水準で推移し、来年には3%をやや上回ると予想している。
米住宅ローン金利は独自路線、FRBテーパリングでも
住宅ローン金利はしばらく安定的に推移する公算
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