不動産王で米大リーグ(MLB)ロサンゼルス・ドジャースの元オーナーでもある富豪のフランク・マッコート氏(68)は、連絡先や検索履歴、買い物の好みや運転の癖などの自分のデータが、自分ではコントロールできない方法で収集・利用されていることに懸念を抱いている。「巨大テクノロジー企業は私の妻よりも私の生活について知っているが、私は彼らにその許可を与えた覚えはない」。マッコート氏は妻のモニカさんと2人の子供と暮らす米フロリダ州ウェリントンの自宅からビデオ会議システム「ズーム」を介してインタビューに応じ、こう語った。同氏は、ごく一部の強力なインターネット企業がユーザーの個人情報を「収集・利用すること」は、「本質的に不公平」であるだけでなく、社会的にも有害だと主張する。米国をはじめ世界中で過激な意見が台頭している原因は、顧客の幸福よりも「オーディエンス(広告の受け手)のエンゲージメント(関与)」を優先するソーシャルメディア企業にあると話す。