――筆者のウォルター・ラッセル・ミードは「グローバルビュー」欄担当コラムニスト ***  中国の習近平国家主席は先週末、世界を驚かせた。10月9日の演説で、最終的に台湾を併合するという自身の決意に疑いの余地がないことを示したのだ。しかし、最も重要なのは、この演説で語らなかった点と、それを語らなかった文脈だ。  台湾をめぐる緊張状態は、ここ数カ月間で高まっている。習氏は7月、中国共産党創設100周年を記念して天安門広場で行った演説で、台湾の独立に向けたいかなる試みも「完全に粉砕する」ことを約束した。