半導体メーカーは作れば作った分だけ売れる状態が続いている。問題は、自力では十分な量を作れないことだ。昨年から世界を悩ませている半導体の生産不足は収束の兆しが見えない。見られるのは悪化の兆しがほとんどだ。主要な半導体や電子機器の組立工場が多い東南アジアで新型コロナウイルスの感染が急拡大したことで、問題はいっそう深刻になっている。サスケハナのアナリスト、クリストファー・ローランド氏によると、リードタイム(発注から納品までにかかる時間)は7-9月期の平均が約22週で、昨年末の13週強から急激に伸びた。ローランド氏はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に対し、2013年にデータ集計を始めてから、これほど高い数値を見たのは初めてだと述べた。