米連邦準備制度理事会(FRB)のミシェル・ボウマン理事は13日の講演で、サプライチェーン(供給網)の混乱によって高インフレが予想よりも長期化するリスクが高まっていると警鐘を鳴らした。サウスダコタ州ブルッキングズのサウスダコタ州立大学で講演し、月次のインフレ率は春に観測された高水準から低下する見込みだが、「供給関連の物価上昇圧力が予想以上に長く続くという重大なリスクがあるとみている」と述べた。また、米国で求職者数が減少していることや、雇用主が高い賃金や福利厚生を提供しても人材確保が難しいことが、潜在的なインフレ圧力を強める要因だと指摘。「雇用主は職場の空きを埋めるのにとても苦労している」とし、「これほど長期にわたって経済活動を停止したことが持続的な影響を与えていることは明らかであり、生産、輸送、事業活動の円滑な再開への期待は当面かなわないかもしれない」と語った。