米国務省はアフガニスタンから米国人や現地の一部ビザ申請者らが出国できるよう、年内に退避便を再開する予定だ。同省高官が明らかにした。米軍は8月31日にアフガン撤収を完了。撤収までの最後の数週間は混乱を極め、少数の米国市民と出国を望む多くのアフガン住民が現地に取り残された。こうした人々が今回の退避便の対象となる。米軍撤退後も少数ながら退避便があり、米国人やアフガン市民、外国のパスポート保持者らがカブールや北部の都市マザーリシャリーフから出国した。一部の人々は陸路で中央アジア諸国やパキスタンとの国境を越えた。国務省の同高官によると、退避便の再開時期については近隣諸国との調整が続いているためまだ決まっていない。課題となっているのは渡航者の事務手続きや他国の上空を飛行する許可などだという。アフガンの実権を握ったイスラム主義組織タリバンや外国政府との調整も必要となる。同高官は、こうした問題の解決のめどが立ち次第、退避便を再開できるとの見通しを示した。