東京オリンピックに出場した米国代表チームは、五つの金メダルを獲得した競泳のケーレブ・ドレッセル選手を筆頭にすばらしい成績を残した。だが、延期を経て開催された東京2020大会の大勝利者となったのは中国共産党だ。2022年の北京冬季五輪を主導する党関係者は、東京大会で外国からの五輪参加者が極めて厳格な統制下に置かれたのを大いに満足して眺めていたに違いない。東京大会の厳しい規制のおかげで、中国は来年2月開催の冬季五輪に参加を認められた全員を、到着から出発までの間、主催者の言う「閉じたループ」に囲い込むという方針を正当化することができた。この方針は国際オリンピック委員会(IOC)が9月29日に発表した。中国本土の観客は会場に行けるが、外国からの観客は受け入れない。
【寄稿】北京は東京五輪の轍を踏むのか
中国は北京五輪で厳しい規制を敷く方針だが、開放的な大会にしたほうが同国の利益になる
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