黒人として初めて米国務長官を務めたコリン・パウエル氏が死去した。84歳だった。家族がフェイスブックに投稿した声明によると、新型コロナウイルスの合併症のため18日に死去した。コロナワクチンの接種は完了していたという。パウエル氏は共和党のジョージ・W・ブッシュ(子)政権で2001年から05年まで国務長官を務めた。軍事的紛争に対するパウエル氏の見解は、性急な戦争を回避する国家安全保障の考え方を形成し、「パウエル・ドクトリン」として知られるようになった。この見解はベトナムでの従軍経験から生まれたもので、戦争は最終手段であり、明確な目的や国民の強い支持、断固とした行動が必要だと唱えた。2003年のイラク侵攻には当初は反対していた。しかし国連安全保障理事会で侵攻を正当化する役割を果たし、後に深く悔やむようになった。