――どちらも、他にない個性的なリンゴジュースですね。
柴田 より高級な前途洋々のほうがお客さまの反応がよいですね。風呂敷に包んだ商品もご用意しているのですが、ご贈答用としてたくさん購入してくださるお客さまもいらっしゃいます。
実は、発売当初は別のブランド名で売っていたのですが、伸び悩んでいたので、今年3月にブランドを刷新しました。その手助けをしてくださったのが、巣鴨信用金庫さんのS-biz(すがも事業創造センター)です。
――S-bizはさまざまなビジネスのサポートを手がけていますが、御社はどのようなサポートを?
柴田 まず、巣鴨信金さんの営業担当の方に相談しました。すると、S-bizのマーケティングセミナーへの参加をすすめられました。そこでS-bizの担当者さんに商品の伸び悩みについて相談したところ、デザイナーの方を紹介してくださったのです。
ブランドコンセプトについて、デザイナーの方と担当者さんと私の3人でブレーンストーミングして生まれたのが、前途洋々とフレフレリンゴです。一緒に考えていただいたおかげで、方向性がはっきりしました。ラベルもおしゃれにデザインしていただき、とても助かりました。
――他にはどんなサポートを?
柴田 ブランド刷新後、最大の課題になっているのが「販路の拡大」です。それで悩んでいたところ、百貨店や商社が集まる外部のオンライン商談会を紹介してくださいました。私たちのような小さな会社は、百貨店との商談など、なかなかできませんし、その他にもタイムリーな情報を次々と頂いていて、私の心を見通しているのではないかと思っています(笑)。
●三起旅行株式会社 事業内容/第3種旅行業、地域特産品の販売、従業員数/2人、所在地/東京都板橋区高島平4-2-14、電話 03-6801-8508、URL/sankitravel.com
――今後はどのようにビジネスを展開していく予定でしょうか?
柴田 新型コロナウイルスの感染が収束すれば旅行業も再開したいと考えていますが、まだまだ難しい状況です。ブランドも刷新しましたし、当面は物販に力を入れていく予定です。
そこで、他の商品開発も進めています。
もうすぐ発売にこぎ着けられそうなのは「リンゴチップス」です。完熟リンゴを輪切りにしてそのまま乾燥させたものですが、サクッとしてとてもおいしいのです。
こうした商品をきっかけに、一人でも多くの人に青森の魅力を知っていただきたいと考えています。
(取材・文/杉山直隆、「しんきん経営情報」2021年11月号掲載、協力/巣鴨信用金庫)