心理学者や研究者によると、不安やうつ、不眠などの精神的な問題を和らげるために大麻(マリフアナ)を利用する人が増えている。だが、精神性疾患の治療法としての大麻の科学的研究はまだ始まったばかりだ。これらの問題を大麻が悪化させる可能性を示唆する証拠も一部にみられる。セラピストの話では、ゾロフトやパキシルなどの抗うつ薬の代わりに大麻を使用する患者が増えているという。うつや不安障害に処方される一般的な薬剤は、体重の増加や性機能障害といった重大な副作用が出る場合がある。また誰にでも効果があるわけではない。「精神科で薬物治療を試した多くの人が、副作用をつらいと感じ、もうご免だと思っている」。カリフォルニア州ニューポートビーチの臨床心理士、ロバート・イールディング氏はこう語る。同氏の患者の中で治療に加えて大麻を使用する人が過去2年間に増えてきたという。