10月31日から開幕する第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に出席する外交関係者らは、炭素排出量削減と再生可能エネルギーへの移行を実現するのに必要な数兆ドルのうち、各国から集めることができるのはほんの一部にすぎないことを十分に認識している。そこで彼らは、残りの資金調達をマーク・カーニー氏(56)に任せた。英国とカナダの中銀総裁を歴任したカーニー氏は、世界の金融機関トップに懇願し、おだて、時には威嚇して協力を迫った。カーニー氏はインタビューで「世界が注目している」と語った。「私は将来、判断を下される。誰もが判断を下される」同氏は成功するだろうか。その答えは「気候変動対策に絡むコストを誰が手当てするのか」という難題を決着する手掛かりになるかもしれない。
気候変動の資金調達、奔走するカーニー前英中銀総裁
世界の大手金融機関に協力を迫る
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