中国から国外逃亡していた実業家の施建祥氏(57)が、不正に取得した査証(ビザ)で入国した容疑により、先週ラスベガスで逮捕された。同氏はここ数年、カリフォルニア州で派手な生活をしていたことで知られる。米司法省は10月29日付声明で、施氏の容疑を非移民ビザを取得した際に偽名を使用したこととしている。また逃亡の恐れがあるため、連邦裁判所での裁判まで身柄を拘束するとした。中国政府は、同氏を金融犯罪に関わった疑いで指名手配中の最重要逃亡犯の1人だとしている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は2019年、同氏が中国を出国した後、ロサンゼルスに移り住み、映画会社を経営していると報じていた。中国当局は、同氏が詐欺に関わった後、行方が分からなくなったと発表していた。同氏は、管理する上海の金融会社に数十億ドルの損失を負わせたとされる。