その商品をよくわかっている人が語る言葉のほうが、
圧倒的な強さを持つ

 象徴的なのは、ライザップでしょう。とにかく「こうなります」という結果を、ビジュアルでわかりやすく訴え、見る人に強い印象を残しました。

「こんなに太っていた人が」「こんなに痩せました」というビフォアアフターは、どんなイメージで効果を説明されるよりも、一目瞭然で商品の強みを伝えられるわけです。

 ただ、やはりビジュアルだけの説明はライバルがすぐ真似をするし、同じことをする会社が増えると、顧客の側は「比較」を始めます。

 それにビジュアルだけだと平気で効果を誇張するところも出てくるので、買う側も情報に慎重になってきます。そこで説明を求めるお客様が、現在は増え続けているわけです。

 そのことは現代の市場で大きな購買要素となっている、比較サイトなどを考えればよくわかります。

 食べログのコメントや、アマゾンの書評など、文章が長くても皆、読んでいます。人気ブロガーやユーチューバーの商品紹介や、インフルセンサーのSNS上での告知などもそうでしょう。

 みんな、自分に気になる情報は、ちゃんと読んで判断材料にするのです。

 コピーライターがつくった洗練された文句よりも、その商品をよくわかっている人が語る言葉のほうが、圧倒的な強さを持つのが現代の市場なのです。

 だからこそ、商品やサービスについていちばんわかっている社長や店主、営業マンが広告の原稿を考えなければいけないのです。

岡本達彦(おかもと・たつひこ)
株式会社アカウント・プラニング代表取締役
販促コンサルタント
広告制作会社時代に100億円を超える販促展開を見て培った成功体験をベースに、
難しいマーケティングや心理学を勉強しなくても
アンケートから売れる広告を作る広告作成手法を日本で初めて体系化する。
業界を問わず、お金をかけないで簡単にでき、即効性もあることから、
全国の公的機関、経済団体、フランチャイズ本部からセミナー依頼が急増し、
社内に仕組みとして取り入れたいという会社からのコンサルティング依頼は後を絶たない。
著書にアマゾン上陸15年「売れたビジネス書50冊」にランクインし、販促書籍のベストセラーとなった『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法 チラシ・DM・ホームページがスゴ腕営業マンに変わる! 』(ダイヤモンド社)などがある。