欧州連合(EU)では新型コロナ感染者と死者が米国を上回り、厳しい現実に直面している。デルタ変異株の封じ込めは期待されていたよりも困難だということだ。ドイツを含む欧州の一部地域では、コロナウイルスへの感染が急速に拡大しており、冬には再び病床が不足しかねないとの懸念が広がっている。ワクチン接種の効果が薄れつつあることを示す証拠が増える中、各国は追加接種を急いでいる。一部の国では、公共交通機関、商店、レストラン、職場などを利用するための要件を厳格化し、未接種者に対する圧力を強めている。ワクチン接種率はEU全体で見れば米国よりも高いが、地域によってばらつきが生じている。もっとも、EUでは感染者数に対する死者数の割合が低く、専門家はワクチン接種率の高さを反映していると指摘している。EUでは全人口の約67%がワクチン接種を完了しているのに対し、米国では58%となっている。
欧州コロナ再拡大、冬到来で迫られる選択
感染者・死者が米国を上回り、ワクチン接種を巡る議論が高まっている
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