南アフリカで新たなコロナウイルス変異株が確認されたことを受け、投資家は安全資産とされる国債に殺到した。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ見通しも修正を強いられている。米10年債利回りは、感謝祭前の1.644%から26日の取引時間中に1.500%まで低下。これは1日の低下幅としては、コロナ流行が始まり市場が最初の混乱に見舞われた2020年3月以降でも際立った大きさだ。26日には、市場の金利予想を反映するフェデラルファンド(FF)金利先物市場も下落した。これは、利上げ開始が従来予想より後ずれすると市場がみていることを意味する。CMEグループのデータによると、多くの投資家が22年末までに25ベーシスポイントの利上げが2~3回行われると予想している。22日時点では3~4回との見方が優勢だった。ユーロ圏と英国の金利予測を示すデータも同様に下振れした。