世界各地の株式市場は26日、急落した。南アフリカが新たに新型コロナウイルスの「懸念される変異株」について警鐘を鳴らしたことが背景にある。世界保健機関(WHO)はそれをオミクロンと命名した。パニックは、変異株そのものよりも新たなロックダウン(封鎖措置)への懸念によってさらにかき立てられる恐れがある。ダウ工業株30種平均は26日、2.5%下落。米原油価格は13%安となった。米国など各国は南アフリカへの渡航を制限した。原油価格の下落を望んでいたジョー・バイデン米大統領は望みがかなったかもしれない。だが、オミクロン株についてまだほとんど分かっておらず、新型コロナウイルス禍でこれまで分かっていることを踏まえれば、各国政府や市場の動揺した対応は神経質と言えるかもしれない。