インフレ圧力が今すぐ緩和しそうにない理由の一端を、自転車メーカーに垣間見ることができる。
新型コロナウイルスが流行し始めると同時に、米国や欧州では自転車価格が急騰した。個人消費が好調だったのに加え、世界的なサプライチェーンの混乱によってメーカー側に物資調達の遅れとコスト上昇が生じたためだ。
現在、各メーカーは2022年に向けた自転車製造を行っているが、経済環境が引き続き不確かな上に、コロナ変異株「オミクロン」の出現でさらに不透明感が増している。目下の強い需要と供給不足は、すでに来年の価格を押し上げる要因になっている。