ひろゆきからの挑戦状「99%の人が『できない!』と答えた質問とは?」ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
38万部を超えるベストセラー1%の努力』では、彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語ってもらった。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

ひろゆきからの「挑戦状」

 僕の『1%の努力』という本の冒頭は、このような質問から始まります。

「財布とスマホを家に置いて、外に出てみよう。そして、1週間、過ごしてみる。ただし、家族に頼るのはNGだ。1週間後、何事もなかったかのように帰ってくることはできるだろうか?」

 さらに本書では、「これができる人はこの本は買わなくていい」と書きました。

 しかし、本が売れていることを見ると、おそらく多くの人は「できない!」と思ったのでしょう。

 ツイッターなどでエゴサをすると、「できると思ったから本を買わなかったわ(笑)」という意見もいくつか散見しました。

 といっても、圧倒的に少数の人たちなのでしょう。

なぜ、このような質問をしたのか?

 それではなぜ、こんな質問から始めたのかというと、社会が豊かになればなるほど、「貧しくなる側面がある」と思っているからです。

 それが、「生きる力」です。

 人間は社会に順応すればするほど、「お金によって解決すること」「サービスとしてやってもらうこと」が増えます。

 人は便利さを手に入れた代わりに、身体的なものを退化させてきました。ゾウのように重いものを持ち上げることも、犬のように固いものを噛むことも、猫のように壁を飛び越えることも、鹿のように遥か遠くを見渡すことも、できなくなりました。

 それらを「道具」によって解決してきたからです。その点は、僕も否定しません。

 しかし、どうしても手放してはいけない能力もあると思うのです。

人間として、絶対にできたほうがいいこと。
それは「恥を見せること」

 たとえば、あなたの家が散らかっているとします。

 そして、自分で掃除したくない。

 じゃあどうしますか?

 社会に順応してお金を持っている人は、「ハウスクリーニング」を頼むことができます。

 あるいは、母親に片づけてもらうように「家族」に頼ることもできます。

 では、友達に手伝ってもらうことはできますか?

 もしくは、一緒に片づけてくれる彼氏や彼女はいますか?

 そもそも、そういう人たちに「自分の散らかった部屋」、つまり「自分の恥ずかしい部分」を見せられますか?

 今の人たちを見ていると、どうも、こうした能力が落ちている気がしてなりません。

 これらはすべて、人間として当たり前にできたほうが「生きやすくなる」というアドバイスです。それを『1%の努力』では書いたのです。

 どのアドバイスも、僕にとっては「当たり前だ」と思っていることなんですが、どうもできている人が少ない。

 経済的に豊かさが維持できているうちはいいのですが、これからの日本で生き延びていくためには、「経済以外の豊かさ」が大事だと思います。

 ぜひ、あらためて自分ができているのか。この年末のタイミングに確かめるようにしてみてください。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、38万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。