例えば、米電気自動車(EV)大手テスラの株を購入し、上海の友人に電子メールを送信するように簡単に送ることができたとしよう。あるいは、ジョー・バイデン米大統領の任期終了時のインフレ率を予想し、的中すればビットコインで利益が得られる賭けをすることを想像してみてほしい。世界有数のクオンツ取引会社や高頻度取引(HFT)会社が支援するプロジェクトのおかげで、こうしたことが現実味を帯びつつある。シカゴに拠点を置くジャンプ・トレーディング・グループが考案した「Pyth(ピス)」は、さまざまな暗号資産(仮想通貨)プロジェクトに無料でリアルタイムにデータを提供することを目指す、ブロックチェーン(分散型台帳技術)ベースの技術サービスだ。スイスを拠点とするピス・データ・アソシエーションがゆるやかに監視しており、そのメンバーにはジャンプのほか、ジェーン・ストリート・キャピタル、サスケハナ・インターナショナル・グループ、バーチュ・ファイナンシャルといった電子取引の有力企業が名を連ねている。現在のところ、Pythは営利目的では運営されていない。
DeFiの新たな世界を切り開く「Pyth」とは
世界有数の電子トレーディング会社が支持するブロックチェーンベースの技術
有料会員限定
あなたにおすすめ