ソニーが「スパイダーマン」の新作映画を毎週作れないのは何とも残念だ。スパイダーマンの最新作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は12月17日の公開以来、北米の興行収入が4億6700万ドルを超え、世界興行収入は10億ドル(約1150億円)を突破した。興行収入追跡サイトのザ・ナンバーズによると、同作は興行成績2位のディズニー作品『シャン・チー/テン・リングスの伝説』の2倍超のチケットを売り上げ、新型コロナウイルス流行下で突出したヒット作となった。この水準であれば、コロナ前でもヒット作として認められただろう。これまでに世界で10億ドルの大台に乗った映画は、他に45作品しかない。スパイダーマンは劇場独占公開されたことで、コロナの影響で揺らぐ映画興行界に大きな活力をもたらしている。しかし、1本の映画でできることは限られている。今年も残りわずかとなる中、映画館業界は2020年初めのコロナ感染第1波の発生前に比べ、売り上げが半分未満にとどまる。ザ・ナンバーズによると、今年の北米チケット販売数は、2019年の水準の38%程度にすぎない。
「スパイダーマン」大ヒット、映画館の番狂わせ
ソニーの最新ヒット作、今年最後の押し上げ効果も完全回復は見通せず
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