厳しい食事制限やつらい運動を続ければ、もちろん痩せます。しかし、そういったダイエットはなかなか続かないし、やめた途端にリバウンドするのは皆さんよくご存じだと思います。成功率96.6%のオンライン・ダイエットプログラムを主宰する野上浩一郎氏の「3勤1休ダイエット」のモットーは「3日坊主を繰り返せば、必ず痩せる」。ダイエットにつきものの「我慢」も「意志力」も不要なのに、3か月でするすると自然に痩せて、2度とリバウンドしない体が手に入ります。なぜなら、このメソッドには、「ダイエットが続く仕組み」や「挫折ポイントの抜け道」が、しっかり緻密に組み込まれているから。会食三昧なのに、このメソッドで5.6キロも痩せた精神科医の樺沢紫苑先生が、「ストレスフリー(我慢不要)+アウトプット(レコーディング)で痩せられる、脳科学的にも正しいメソッドです」と推薦する話題の書、「3か月で自然に痩せていく仕組み~意志力ゼロで体が変わる!3勤1休ダイエットプログラム」(野上浩一郎著)から、そのコツや実践方法を紹介していきます。
「3か月」には理由がある
これまで書いてきたように、私のダイエットプログラムは、我慢も意志力も不要なのに、どんなライフスタイルの人でもほぼ100%成功できるものです。
ただし、3か月かかります。長いと思われますか?
多くの人が望むのは、短期間で結果が出るダイエットです。「1週間でマイナス3キロ」というようなメソッドに惹きつけられるのもわかります。
しかし「1週間前は痩せていた」という人はいませんよね。太るのは年単位です。数年、あるいは数十年かけて太った結果が今の体重なのに、週単位で結果を出そうとするのは、そもそも体に酷ですし、不可能なことはおわかりいただけるでしょう。
では、なぜ3か月なのか。
一つには、「3か月」というのは、目標設定をして、PDCA(計画→実行→評価→改善)を回す期間としてちょうどよいからです。
ここでもビジネスを思い起こしてください。
3か月は、ビジネスでいうと四半期です。多くのビジネスパーソンは、四半期ごとにゴールを見据え、進捗を確認し、それに応じてスケジュールやタスクを調整していることが多いと思います。
半年後や1年先のことはイメージしにくくても、3か月先まではなんとか見通せる、という感覚がおわかりいただけるでしょう。
また仕事も、うまくいく時とうまくいかない時の波があります。その両方を経験しないと、本当の意味で仕事がわかったとはいえません。それはダイエットも同じです。
ダイエットに取り組み始めて体重が落ちてくるとほぼ1か月ぐらいで、多くの人が停滞期に入ります。3か月継続するには、その停滞期を乗り越えていく必要があります。その成功体験を得て、やっと一生使える「痩せる生活の仕組み」が身に付き、二度とリバウンドしない体が手に入るのです。
事実、Googleを経てクラウド会計ソフトfreeeを生み出し、会社を上場させた起業家の佐々木大輔さんはその著書「『3か月』の使い方で人生は変わる」(日本実業出版社)の中で、「何かをつかめる、何かが変わる。そういう感触を得られるのが『3か月』という時間の単位だと僕は思っている(中略)。考え方や成功体験など、人生の転機という発想で見れば、『3か月』という時間の単位で何か手ごたえを得ることは可能だ」と書いています。
ダイエットもビジネスと同じ。「仕組み」と「抜け道」でうまくいく
目標を設定し、きちんと回す「仕組み」を作り、長い目で見た時に60~70点くらいを維持できていれば、ビジネスは黒字になります。しかし、ビジネスには想定外の事態も付き物。だから、きちんと回す仕組みだけではなく、それを切り抜ける「抜け道」も用意しておくにこしたことはありません。
それはダイエットでも同じこと。思いがけない食欲に翻弄されたり、モチベーションが急激に下がることもありえます。
もちろん、アクセル全開で高速道路を進む方が、ゴールには早くたどり着きます。しかし、渋滞もあるでしょう、交通事故もあるでしょう、燃料が尽きて動けなくなることもあるでしょう。
だから、別ルートを用意しておく。無理して突破しようとするのではなく、着実にゴールに近付く「抜け道」を随所に用意しておくのです。そうすれば、アクシデントに翻弄されることなく、自分のペースでゴールにたどり着けます。
治療家・ダイエットコーチ・バランス整骨院 中原院長
大学卒業後、IT系企業に就職するも「もっと人と関わる仕事をしたい」と転職。その後、修行時代を経て2015年に神奈川県で整骨院を開業。開業して「痛みと同じくらい肥満に悩む人が多い」と気づき、ダイエット指導を開始。コロナ禍では、コーチングをベースにした90日間のオンライン・ダイエットプログラムを提供し、その参加者のダイエット成功実績は96.6%を誇る。のべ3万人の施術経験と、600人のダイエット指導実績あり。
医師・西井医院院長
2000年、三重大学医学部卒業。三重中央医療センター、松阪厚生病院などを経て、三重県松阪市の医療法人である実家の西井医院を継ぐ。専門は呼吸内科だが、開業後は「地域のかかりつけ医」として検診から高血圧・高脂血症・糖尿病・痛風といった慢性疾患などまで、幅広く診察している。