中国北西部の西安では、新型コロナウイルス禍で中国最大級のロックダウン(都市封鎖)が始まって1週間半が過ぎた。ネット上では、食料の確保や医療サービスの利用が難しいとして、住民から悲痛な叫びが上がっている。中国の新規感染者数は1日当たり100人程度と、諸外国と比べてなお低水準にとどまっている。ここ数日は、新規感染の約9割がテラコッタ戦士(兵馬俑)で有名な西安に集中している。西安における昨年12月9日以降の累計感染者数は1758人と、中国としては高水準だ。当局者によると、感染者の大半は軽症にとどまっている。中国では過去11カ月、西安を含め、コロナ関連の死者は1人も報告されていない。それでも、西安ではウイルス封じ込めが最優先課題のようだ。対策は、コロナ流行の震源となった武漢市で2年前に導入された徹底した封鎖措置を想起させる。