ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナ侵攻に踏み切るかどうかは誰にも分からない。しかし、分断と困惑の中にある欧米同盟諸国が、プーチン氏の攻勢への対処法を知らないことは、ますます明白になってきている。誇大妄想的な尊大さという自己陶酔の霧の中に迷い込んだ欧米諸国の外交官たちは、過去10年間にわたり、プーチン大統領のことを粗野で乱暴な過ぎ去った時代の遺物とみなしてきた。プーチン氏がウクライナ侵攻に踏み切った2014年、当時米国務長官だったジョン・ケリー氏は、「21世紀の世界で、まったくでっち上げの口実に基づいて他国に侵攻するという19世紀的な行動を取るのは間違いだ」とプーチン氏のことをあざ笑った。
【オピニオン】プーチン氏は欧米指導者に勝る
ソフトパワーを主張する欧米リーダーと実力を行使するロシア大統領の違い
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