製薬会社が開発を進める新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」の特化型ワクチンを巡り、米連邦保健当局から必要になることはないだろうとの指摘が出ている。ただ、研究はなお続いており、業界幹部や世界の保健当局者らは長期的にはオミクロン特化型ワクチンがおそらく必要になると話している。世界で感染の主流がオミクロン株になった場合はなおさらそうだという。オミクロン特化型ワクチンの必要性を巡って意見が割れる背景には、既存のワクチンがオミクロン株に対して相対的にどれほど有効か、なお読み切れないとの事情がある。既存のワクチンは、2020年のコロナ初期に流行した武漢株に基づいて開発されている。ただその後、武漢株に代わって感染の主流となったデルタ株に対しても、予防効果を発揮してきた。