2022年の米政局の筋書きは単純明快のように思われる。民主党は苦境にあり、共和党は中間選挙で上下両院の片方ないし両方の支配権を取り戻しそうな勢いだ。歴史的傾向と現在の状況を合わせて考えると、この予想は的を射ているように思える。しかし、昨今の政治的出来事の大半と同様、1年後の見通しもそれほど単純明快ではない可能性がある。2022年の政治ゲームには多くのワイルドカード(不確定要素)があり、それが予想を難しくしている。ワイルドカードの幾つかを挙げてみよう。・ジョー・バイデン大統領が主導する社会サービスと気候変動対策に関する大型法案「ビルド・バック・ベター(より良い再建)法案」を、民主党が何らかの形で成立させられるかどうかは不透明だ。同法案は規模とコストの面で議論の的になっているが、成立すれば民主党にとって大きな実績となり、選挙キャンペーンのメッセージに活用できる。
米政局2022年の不確定要素は
中間選挙「民主党苦戦」と予想されているが、そう単純ではないかもしれない
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