中国企業による米新興航空機メーカーへの投資を巡り、米当局が調査を開始したことが、事情に詳しい関係者の話とウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した資料で明らかになった。中国への不適切な技術移転の疑いがあるという。調査の対象となっているのは、カリフォルニア州に拠点を置く娯楽用の水陸両用小型飛行機メーカー、アイコン・エアクラフトに対する中国政府系投資会社、上海浦東科技投資(PDSTI)の出資。同社はアイコンの株式約47%を保有する筆頭株主となっている。米国のアイコン株主らは、軍事転用が可能な同社の技術をPDSTIが移転したと主張している。資料および関係者の話によると、対米外国投資委員会(CFIUS)は昨年11月下旬、米株主から要請を受けてPDSTIの出資を巡る調査を開始した。CFIUSは、米大統領に対し国家安全保障上の理由から取引の阻止や破棄を勧告する権限を持つ。