住宅ローンのイメージ写真Photo:PIXTA

2022年の税制改正大綱で、住宅ローン減税の控除率が縮小になったことが大々的に報じられている。そのせいで目立たないが、実は22年の住宅税制には「朗報」も隠されている。中古住宅の購入を考える人にとって、選択肢が大きく広がるお得な改正案なのだ。(ファイナンシャルプランナー〈CFP〉、生活設計塾クルー取締役 深田晶恵)

住宅ローン減税の控除率縮小より
「中古住宅の築年数要件の廃止」に注目

 昨年12月に2022年税制改正大綱が発表になった。住宅税制関連では、住宅ローン減税の控除率が1%から0.7%へ縮小になったことが大きく注目を集めている。

 正式決定は国会審議後に法案が成立することが前提であるが、控除の率縮小に加え、控除対象となる借入限度額が住宅性能により細かく設定されていて、やや複雑な改正案となった。

 私の注目ポイントは、控除率の縮小よりも「中古住宅の築年数要件の廃止」である。メディアは、これについて大きく取り上げていないが、実はこの改正案はこれからマイホーム購入を考える人にとって選択肢が広がる朗報なのだ。